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Saturday, 19 November 2022

【沈約】園橘

 

南朝梁・沈約

園橘

(えん)(きつ)

 

緑葉迎露滋 朱苞待霜潤

但令入玉 金衣非所悋

 

緑葉 迎露滋

緑葉(りょくよう) (つゆ)(むか)えて(しげ)

朱苞 待霜潤

朱苞(しゅほう)(柑橘の実) (しも)()ちて(うるお)

但令 入玉

()(ぎょくはん)(玉の鉢)()れしむれば

金衣 非所悋

金衣(きんい)(柑橘の皮) ()しむ(ところ)(あら)

 

園橘(庭園の柑橘)

緑葉(緑色をした光沢のある葉)

迎露滋(露を浴びていっそう茂る)

朱苞(柑橘の実)

待霜潤(霜が降りて濡れる)

(玉の鉢)

金衣(柑橘類の皮)

非所悋(惜しまない)

 

【訓読】園の橘

緑葉 露を迎えて滋り

朱苞 霜を待ちて潤う

但だ玉に入れしむれば

金衣 悋しむ所に非ず

 

【和訳】庭園の柑橘

緑色の葉が露を浴びて潤い、

赤い実が霜に降られて水気を帯びる。

これを玉の鉢に入れて盛り付ければ、

黄金色の皮にとって何の遜色もない。

 

NHKカルチャーラジオ

漢詩をよむ 2022/10-2023/03

 

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