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Tuesday, 8 November 2022

【白居易】山泉煎茶有懐

 

中唐・白居易

山泉煎茶有懐

山泉(さんせん)(ちゃ)(せん)じて(おも)()

 

坐酌泠泠水 看煎瑟瑟塵

無由持一碗 寄与愛茶人

 

坐酌 泠泠水

()して泠泠(れいれい)たる(みず)()

看煎 瑟瑟塵

(みすみす) 瑟瑟(しつしつ)たる(ちり)(粉末の茶)(せん)

無由 持一碗

一碗(いちわん)()って

寄与 愛茶人

(ちゃ)(あい)する(ひと)()(あた)うるに(よし)()

 

山泉(山から湧き出る泉)

煎茶(茶を淹れる)

有懐(感慨がある)

泠泠(水の音の清らかなさま)

看(みるみるうちに)

瑟瑟(緑色の宝石)

塵(粉末の茶を指す)

無由(~のすべがない)

一碗(ひとつの茶碗)

寄与(寄せ送る)

 

【訓読】山泉に茶を煎じて懐い有り

坐して泠泠たる水を酌み

看 瑟瑟たる塵を煎ず

一碗を持って

茶を愛する人に寄せ与うるに由無し

 

【和訳】山の泉で茶を淹れ、思いを詠ずる

さらさら流れる泉を汲んで、

みるみるうちに緑色の玉のごとき色となる茶を淹れる。

茶を愛する人に、一杯飲ませたいと思うが、

飲ませたい人もいない。

 

NHKカルチャーラジオ

漢詩をよむ 2022. 4-9

 

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