北宋・王安石
城東寺菊
城東寺の菊
不忍独醒辜爾去 殷懃為折一枝帰
黃花漠漠 弄秋暉
黃花 漠漠として秋暉(秋の日光)を弄し
無数蜜蜂 花上飛
不忍独醒 辜爾去
独り醒めて 爾に辜いて去るを忍びず
殷懃為折 一枝帰
殷懃に(ていねいに)
為に一枝を折りて帰る
城東寺(寺の名。詳細不明)
黃花(キク)
漠漠(草木が一面に茂るさま)
秋暉(秋の日の光)
蜜蜂(ミツバチ)
不忍(たえられない)
独醒(自分一人だけが酒に酔わない)
辜爾去(お前、菊花に背いて去る)
慇懃(ていねいに)
【訓読】城東寺の菊
黃花 漠漠として秋暉を弄し
無数の蜜蜂 花上に飛ぶ
独り醒めて 爾に辜いて去るを忍びず
殷懃に為に一枝を折りて帰る
【和訳】城東寺に咲く菊
黄色い菊の花が茂り、秋の日の光を十分に浴び、
数え切れない蜜蜂が花の上を飛んでいく。
自分一人酒に酔うこともなく、花を愛でずに去るにたえられず、
わが身のために丁寧に一枝を折って帰ることにする。
NHKカルチャーラジオ
漢詩をよむ 2022/10-2023/03
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