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菜根譚 前集 011-015
11
藜口筧譌腸者、多氷清玉潔、袞衣玉食者、
甘婢膝奴顔,蓋志以澹泊明、而節従肥甘喪也。
藜口筧腸の者は、氷清玉潔多く、
袞衣玉食の者は、婢膝奴顔に甘んず。
蓋し、志は澹泊を以て明らかなるも、
節は肥甘より喪うなり。
藜口筧腸の者は、氷清玉潔多く、
袞衣玉食の者は、婢膝奴顔に甘んず。
蓋し、志は澹泊を以て明らかなるも、
節は肥甘より喪うなり。
12
面前的田地、要放得寛、使人無不平之歎。
身後的恵沢、要流得長、使人有不匱之思。
面前の田地は、放ち得て寛きことを要し、人をして不平の歎き無からしむ。
身後の恵沢は、流え得て長きことを要し、人をして不匱の思い有らしむ。
面前の田地は、放ち得て寛きことを要し、人をして不平の歎き無からしむ。
身後の恵沢は、流え得て長きことを要し、人をして不匱の思い有らしむ。
13
経路窄処、留一歩与人行、滋味濃的、
減三分譲人嗜、此是渉世一極安楽法。
経路の窄き処は、一歩を留めて人の行くに与え、滋味の濃かなるものは、三分を減じて人の嗜むに譲る。
此れは是れ、世を渉る一の極安楽の法なり。
経路の窄き処は、一歩を留めて人の行くに与え、
滋味の濃かなるものは、三分を減じて人の嗜むに譲る。
此れは是れ、世を渉る一の極安楽の法なり。
14
作人無甚高遠事業、擺脱得俗情、便入名流。
為学無甚増益功夫、減除得物累、便超聖境。
人と作りて、甚の高遠の事業無きも、俗情を擺脱し得ば、便ち名流に入る。
学を為して甚の増益の功夫無きも、物累を減除し得ば、聖境に超ゆ。
人と作りて、甚の高遠の事業無きも、俗情を擺脱し得ば、便ち名流に入る。
学を為して甚の増益の功夫無きも、物累を減除し得ば、聖境に超ゆ。
15
交友、須帯三分侠気。
作人、要在一点素心。
友に交るには、須らく三分の侠気を帯ぶべし。
人と作るには一点の素心を在するを要す。
友に交るには、須らく三分の侠気を帯ぶべし。
人と作るには一点の素心を在するを要す。
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